こんにちは、一ノ瀬です。
最近、完全に体がONの状態になり、継続的に毎日2時間トレーニングができている状況です。 継続できていると体も変化し(慣れて)、トレーニング量をハイボリュームに稼ぎ続けられます。
現在、メンタルも体も良い流れなので、CTLやTSBを考慮してオーバートレーニングにならないように注意しながら、このまま続けていきたいと思います。
ところで、DM等でよく聞かれるのですが、
「一ノ瀬さんはトレーニングボリュームの管理どうされています?」
という質問があります。
ワイは、もっぱらCTL・ATL・TSBで管理しています。
というか、近年のパワーメーターが安価で広く普及したことにより、恐らく大半の方がCTL・ATL・TSB管理をされているのではないでしょうか。
ワイもそうです。
野生感覚派ではありません。
ただ、管理ツールは恐らく皆さんと違うでしょう。
ワイはTrainerRoadを使っています。
そうでなんです。TrainerRoadでCTL管理できるんです。
そして、それはパワーメーター無しでもできます。
意外と「TrainerRoadは使っているけど、Workout機能だけで、CTL管理できるなんて気づかなかった」という声もありました。
今回は、TrainerRoadでのCTL・ATL・TSB管理について詳しくまとめてみました。
CTL・ATL・TSB管理とは
そもそもCTL・ATL・TSBというキーワードをご存じない方のために、以下のサイトが詳しく説明してくれています。
→https://www.jitetore.jp/contents/fast/list/201205280700.html
CTLとは
CTLは、「長期間(42日間程度)にわたって積み重ねてきた練習効果」を数値化したもので、いわば「体力(fitness)」を表す。CTLの値が高いほど、体力(fitness)レベルが高いと考えられる。ただし、CTLが高い(=体力・fitnessレベルが高い)ことが「レースで高いパフォーマンスを発揮できる」ことを保証するものではない(TSBの調整も重要)。
CTLの計算式 =(直近42日間の合計TSS)/ 42
ATLとは
ATLは、「直近(7日程度)の練習の影響」を数値化したもので、いわば「元気さ(freshness)や疲労(fatigue)」の程度を表す。ATLが高いほど「疲れた状態」で、低いほど「疲労が抜けた元気な状態」であると考えられる。
ATLの計算式 =(直近7日間の合計TSS)/ 7
TSBとは
TSBは「調子や好調さ( form)の度合い」を数値化したもの。TSBがプラスであれば疲労が抜けた元気な状態で、マイナスであれば疲労が蓄積した疲れた状態と考えられる(ゼロの場合はニュートラルな状態)。
TSBの計算式 = (現在のCTL)ー(現在のATL)
これらを指標として、現在の身体の状態を把握して、トレーニングボリュームを日々コントロールすることがCTL・ATL・TSB管理となります。
具体的には、TSBが大きくマイナスになることを避けながら、CTLを最大化していくことがシーズンインまでの目標となります。
また、この指標は狙ったレース前の場合は、少々異なったコントロール方法(いわゆるピーキング)となるため、それは下記の記事で詳しく解説しています。
TrainerRoadでの確認方法
これらの指標はTSSさえあれば、先の計算式により、自分で全ての指標を計算して管理することもできるのですが、管理のための工数が増え、現実的ではありません。
そのため、多くの方は管理ツール使っていることでしょう。
管理ツールは、TrainingPeaksやGoldenCheetahがメジャーではないでしょうか。
最近だとStravaでも管理できるようです。
実はTrainerRoadでも管理することができるのです。
TrainerRoadにログインするとTOPページとなっている以下の画面から確認できます。
こちらは、過去一年間のトレーニングログが、横軸が時間、縦軸が合計TSSとして棒グラフで1週間ごとに表されています。
棒グラフの濃い緑がTrainerRoadによって稼いだTSS、薄緑がそれ以外で稼いだTSSという色分けがされています。その下には各週の詳細TSSが日ごとにクロスチャートで表示されています。
棒グラフにマウスオーバーすると詳細が表示されます。
下図で先週のデータを見ていきましょう。
赤枠で囲った部分が42日間平均TSSであり、96がCTLとなります。
青枠で囲った部分が7日間の合計TSSであり、これを7で割った結果≒115がATLとなります。
TSBに関しては表示されないので、CTLからATLを引いた結果=-19と計算できます。
少しの計算は必要ですが、わざわざExcel等を引っ張り出す必要はなく、ぱっと見てiPhoneの電卓等を使えばすぐに計算できるレベルです。
ただ、一つだけ難点があり、CTLについては、週中であっても直近42日間の平均TSSを表示してくれるのですが、ATLに関しては、「月曜始まり日曜終わり」で合計数値が計算されるため週中の場合、直近7日間での表示されません。
自身で7日間の計算をする必要があります。
これを言ったら本末転倒かもしれませんが、ワイの場合、数値管理やトレーニングプランは週間で検討すればよいと思っているので、現在のトレーニングについて先週の指標を用いて考えることは、意味のあることだと思っています。
というか、その程度で良いのかなと。
どうしても現時点の進捗が確認したい場合は、自身で計算もできますしね。
パワーメーターが無い場合の対応
ここまでの話は、全てのトレーニングでパワーメーターを用いてTSSのログが取れていることを前提としていましたが、パワーメータを持っておらずTSSが取れない場合はどうしたら良いのか。
大丈夫です。ワイも同じことを悩んでいました。
ワイ、ロードバイクにはパワーメーターを付けていません。
精神安定のために捨てました。
↓詳細はこちら
パワーメータ無しでも大丈夫な理由、早速その方法を見ていきましょう。
以下のように、TrainerRoad以外のログをTrainerRoadに同期するように設定していると、走行ログがTrainerRoadに上がってきます。
※Stravaに計測された「高速ロングシリーズ」のログ
上がってきたログはもちろんTSSが0と表示されています。
ここで、ログ右上の「Estimate Training Stress」と青字で書かれた部分をクリックすると、以下のTSSの推計画面が表示されます。
「RIDE INTENSITY」を選択することで、自動的にTSSを推計してくれます。
そのライドの強度がどの程度だったか、感覚値を選択することでTSSを自動計算してくれます。
この時170kmオーバーを走ったワイは「Uncomfortable」を選択しました。推計TSSも301とパワーメータを付けていた頃の感覚と一致しています。
この作業をすることで、パワーメータがないトレーニングログに対してもTSSを入力することができ、CTL・ATL・TSBを算出することが可能となるのです。
まとめ:CTL・ATL・TSBの管理はTrainerRoadでもできる、それもパワーメーター無しで
いかがだったでしょうか。
今回は、ワイのトレーニングボリューム管理についてお話ししました。
トレーニングプランの提供とトレーニングボリュームの管理を同時に行えるツールとしてはかなり優秀ではないでしょうか。タイムリーに正確な数値が見たい場合は、やはりTrainingPeaks等が向いているかもしれません。
ただ、週間での確認で問題なく、トレンドを把握しておきたいだけの場合は充分有効だと思います。なんといってもこのツールのメインは豊富なワークアウトですから。
トレーニングと休息の配分は何よりも重要です。今後も、しっかりと管理しながら楽しく成長していきましょう。
今後もトレーニング関連情報をお伝えするので応援よろしくお願いします(; ・`д・´)